2021年11月7日日曜日

ジビエ料理の季節へと

11月15日は、狩猟解禁日です。日本では、いや日本でも、と言う方が正しいでしょう。日本でも狩猟の対象として認められた野生動物は限られています。食用のため、生態系のバランスを取るため。農林業被害を抑制するためなどの背景があるはずです。鴨の仲間は、食用に供されることが多いのではないでしょうか。もちろんどこでも狩猟をしていいわけではありません。鳥獣保護区、休猟指定地域などでは厳格に狩猟は禁止されています。また、誰でも狩猟をしていいわけではありません。許可を得なくてはなりません。

カモ類の狩猟は散弾銃などを使った猟法のほかに、網を使った猟法もあります。たしか石川県だったか。網を空にかざして飛び立ったカモ類を捕獲するのです。なんていう猟法だったかな。ああ、坂網猟と言うのですね。散弾、つまり鉛玉を受けていないと、珍重されると聞きました。また、この猟で使うのはカスミ網ではありません。
こんなかわいい鴨を食べるなんて残酷な、という人の気持ちもよくわかります。一方で「アオクビはことさらに美味いんだよな」と言いたくなる人の気持ちもよくわかります。アオクビとは、マガモのオスのことです。現代は、「命をいただく」ことを実感できる機会がほとんどなくなった人がとても多いのではないでしょうか。マガモの姿を見ながら、心のなかで、「食べるなんて残酷だよな」という気持ちと「でも食べると美味いらしいよ」という気持ちの葛藤をむしろ楽しんでしまっても良さそうです。晩秋は哲学者みたいな気分に浸るのも悪くはないと思います。

今日は、いつもの場所に、マガモのオスが二羽、メスが二羽いました。この場所はもともと海洋性のカモであるキンクロハジロは多く渡来するのですが、マガモなど陸性のカモは比較的渡来数が少ないのです。なんだ、マガモが四羽ぽっちか、と思われる人も多いでしょうね。

横一列のマガモのメスとオス。後ろ側にいるのはカルガモです。ともに狩猟対象の野鳥です。聞くところによると、カルガモはあまり美味くないとか。どうなんでしょうね。
このような立派な翼で日本海を渡ってくる(一部日本でも繁殖が確認されているようですが)マガモ。夏はシベリア方面に渡って繁殖します。日本には冬場にやってきます。
鴨は正面顔がまたなんとも愛嬌があっていいですよね。
マガモ。これもありきたりの野鳥です。でもよく見てみると、美しい野鳥です。渡来してすぐは夏羽から冬羽に置き換わる時期で今一つの色合いですが、今頃の時期になるとすっかり冬の姿に装いを整えます。ちなみに、この場所は、禁猟区です。

 

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