中秋のころ、毎年繰り返すヒタキ鑑別。さて、エゾビタキか、コサメビタキか、それともサメビタキか。はたまたキビタキやオオルリのメスか。
目の前に飛んできてくれたこのヒタキは。まず、ポイント。風切り羽の隅が白ではなく、鈍いオレンジ色。バフ色、と言います。くりっとしたアイリング。細いですがしっかりしたアイリングです。風切り羽の特徴、初列突出がスラっと長い。おちょぼ口? 小さめの嘴。嘴の裏の黄色のさしぐあい。目と嘴のあいだの白線がうっすら細い。顎の中心にかけてぼんやりと褐色。顎の中心は白。胸部の紋様がぼんやりとしている。ここまでくると大体ほぼ間違いなくあれだ、となります。更に決定的なもの。下尾筒といわれる部位。尾羽の付け根から腹部にかけての部分に左右対称な下向きの三角形の紋様がある。軸斑と言われるものがある。なかなか軸版までしっかり観察できるチャンスは少ない。
サメビタキ、と断定しても良いでしょう。サメビタキ、コサメビタキ、エゾビタキは秋、ほぼ同じ時期に南を目指します。飛んでいる小さな虫を食べてエネルギー補給。台湾、フィリピン、マレー半島。かなり遠くまで渡るようです。サメビタキ、コサメビタキ、エゾビタキの見分け方は大阪南港野鳥園のウエブサイトがとても参考になります。
おっと、ただでさえすぐそばだったのにさらに私めがけて飛んできた!
地味な野鳥。スズメとどこが違うの?とか言われそうだが、美しい背景に恵まれた。
長い旅路を無事に渡って行きますように。
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