公園のドバトの群れに危機が。オオタカ(おそらくまだ若齢)がアタックをかける。ドバトの視点からは幸い、オオタカの視点からは残念ながらアタックは失敗。そのまま高度を上げてゆくオオタカ。高層雲がかかる大空に。そこには、真冬の太陽が。あたかも太陽に向かって飛翔しようとしたイカロスのように。
そのまま本当に太陽に被りそうに。こちらはレンズで喰らいついて行く。本当に瞬間の出来事。写真には絶対の真理があって、シャッターを切らなければ写らない。(最近は、シャッターを切る前の画像も撮っておいてくれるカメラもあるけど)。普段は、あら失敗と思ってしまうゴーストだってこの際どうでもいい。というかむしろいいアクセントになっているかも。そして・・・。
本当に太陽のど真ん中を通った。
これを長時間やったら撮像素子に致命的なダメージが及びそうだ。だけど、これはほんの瞬間。もちろん太陽を肉眼で見るなどとは絶対に避けるべき。片目をつぶって、片目はファインダーのなか。ファインダーの中はEVF(電子ビューファインダー)だからEVFの限界以上の光は出ないはずだからとりあえず大丈夫のはず。旧来のOVF(光学的ビューファインダー)だと、厳しいかな。
そしてオオタカは完全にホワイトアウト。まさか、ここで蜜蝋で固めた羽が溶かされてしまったわけではあるまいが。
次の瞬間。太陽から抜け出す鳥影。
これでね。オオタカを完全に解像させたりしたら、かなりのクオリティーの写真になるのだろうけど。でも、写真の面白さ。瞬間との出会い。瞬間の切り取り。